同じマンションなのに家賃が違う。階数でいくら変わる?
同じマンションなのに家賃が違う。階数でいくら変わる?
賃貸マンションを探していると、同じ建物の中で、ほとんど同じ間取りなのに家賃が違うことがあります。例えば3階は14万円、10階は15万円、20階は16万円というようなケースです。
「同じマンションなのに、なぜこんなに違うの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
家賃差が付いているのは、
「階数」そのものではなく、
その階数によって変わる住み心地です。
今回は、中央区の賃貸マンションを例に、高層階と低層階で何が変わるのか、そして毎月いくらまでなら上の階に払う価値があるのかを、不動産会社の目線で考えてみます。
階数が上がると家賃も上がる?
一般的には、同じ建物・同じような広さ・同じ向きであれば、高層階の方が家賃が高く設定されることがあります。ただし、「1階上がるごとに必ず○円」という決まりがあるわけではありません。
建物によっては数階上がっても家賃がほとんど変わらないこともありますし、ある階を境に急に家賃差が大きくなることもあります。
なぜなら、家賃は階数ではなく、
眺望。
日当たり。
前面建物。
騒音。
プライバシー。
部屋の向き。
住戸位置。
によって決まるからです。
例えば3階と10階で1万円差なら?
仮に同じマンションで、ほぼ同じ1Kがあったとします。
| 部屋 | 階数 | 家賃 |
|---|---|---|
| A | 3階 | 140,000円 |
| B | 10階 | 150,000円 |
差額は月1万円。年間では12万円、2年間なら24万円です。
ここで考えたいのが、
「10階に住むために、
2年間で24万円払いますか?」
ということです。
もし10階の方が大きく視界が抜け、日当たりやプライバシーも良いのであれば、その1万円に価値を感じる方もいるでしょう。一方で、3階でも十分明るく、前面も抜けているなら、その差額を払わない選択もあります。
高層階の家賃が上がりやすい理由① 眺望
まず大きいのが眺望です。
中央区では周囲に建物が多いため、低層階では窓の前が隣のビルということも珍しくありません。しかし階数が上がることで、隣接建物の屋上を越え、一気に空が見えることがあります。
さらに高層マンションでは、住戸によって東京タワー・隅田川・運河・都心の夜景などが見える場合もあります。
こうした住戸は単に「高い階」なのではなく、景色そのものに価値が付いていると考えた方が分かりやすいです。
高層階の家賃が上がりやすい理由② 日当たり・明るさ
階数が上がることで、前面建物の影響を受けにくくなり、室内が明るくなることがあります。
例えば同じ南向きでも、3階は目の前に8階建ての建物がある。ところが10階になると、その建物を越えて空が見える。こうなると同じ向きでも住み心地はかなり変わります。
以前の記事でもご紹介しましたが、中央区では「南向きかどうか」だけではなく、窓の前に何があるかを見ることが大切です。
高層階の家賃が上がりやすい理由③ プライバシー
低層階の場合、向かいの建物や道路から室内が見えやすいことがあります。
そのため日中でもカーテンを閉める必要がある。一方、高層階では周囲からの視線が入りにくくなり、カーテンを開けたまま生活しやすい場合があります。
これは実際に住み始めると意外と大きな差です。
「高層階に住む」より、
「カーテンを開けて暮らせる」に
お金を払っていることもあります。
高層階の家賃が上がりやすい理由④ 道路の音
中央区には大通り沿いや交通量の多い道路に面したマンションも多くあります。
一般的には、道路から離れた高さになることで車や歩行者の音が気になりにくくなることがあります。ただし、音は建物の形状や周囲の反響によっても変わるため、「高層階なら必ず静か」とは限りません。
むしろ高い場所の方が遠くの音まで聞こえるケースもあります。
そのため騒音については、階数だけで判断せず、内見時に実際に窓を開閉して確認することが大切です。
低層階にもメリットはある
ここまで読むと、「だったら高層階の方が絶対にいい」と思うかもしれません。しかし、低層階にも明確なメリットがあります。
まず大きいのは家賃です。同じマンションでも低層階の方が家賃を抑えられるなら、その分を広さ・設備・駅距離などに回すことができます。
また、エレベーターの待ち時間が少ない、外出しやすい、災害時に階段で移動しやすい、という点を評価する方もいます。
毎日エレベーターを待つ時間も考える
タワーマンションや大型マンションでは、階数が高いほどエレベーター利用が生活の一部になります。
朝の出勤時間帯。宅配便が多い時間。休日の外出時。建物によってはエレベーターを待つことがあります。
例えば駅徒歩5分のマンションでも、玄関を出てから建物のエントランスを出るまで数分かかれば、実際の通勤時間は表示以上になります。
高層階を選ぶときは、
「駅徒歩何分」だけではなく、「玄関から外まで何分」
という視点も持っておきたいところです。
1階・2階が安い理由は階数だけではない
1階や2階の住戸は、高層階と比べて家賃が抑えられることがあります。
理由としては、
道路からの視線。
防犯面。
日当たり。
湿気。
騒音。
眺望。
などを気にする方がいるためです。
しかし以前の記事でもご紹介したとおり、1階だから悪いとは限りません。
前面に植栽がある。道路から室内が見えない。窓位置が高い。オートロック・防犯設備が充実している。こうした物件なら、低層階でも住みやすいことがあります。
同じ階でも家賃が違うことがある
階数だけ見ていると見落としやすいのが、同じ階でも家賃が違うケースです。
例えば10階の同じ1LDKでも、
角部屋。
中住戸。
南向き。
北向き。
リバーサイド。
隣の建物向き。
では家賃が違うことがあります。
つまり、
「10階だから高い」のではなく、
「10階+向き+眺望+住戸位置」が
家賃を決めています。
タワマンでは階数差が大きくなることも
特にタワーマンションでは、階数による価値差が目立ちやすくなります。
10階。
20階。
30階。
40階。
と上がるにつれて、眺望が大きく変わる可能性があるためです。
ただし、これも一律ではありません。20階でも目の前に別のタワーがあれば眺望が抜けないことがありますし、15階でも前面が公園や川なら非常に開放的なことがあります。
タワマンほど、階数だけでなく「窓の前」を確認することが重要です。
何階から「高層階」と考える?
「何階以上なら高層階ですか?」と聞かれることがありますが、部屋探しでは一律に考える必要はありません。
10階建てのマンションなら8階は上層階ですし、50階建てなら8階は低層階に近い位置になります。
大切なのは、建物全体の中で何階かということより、前面建物を越えているか、景色が抜けているかです。
家賃+5,000円なら上の階にする?
例えば、同じマンションで、
5階:家賃14万5,000円。
9階:家賃15万円。
だったとします。
差額は月5,000円。年間6万円、2年間なら12万円です。
この5,000円で、
眺望が良くなる。
前面建物を越える。
明るくなる。
プライバシーが良くなる。
のであれば、上の階を選ぶ価値を感じる方は多いと思います。
逆に、5階と9階で景色も明るさもほとんど変わらないなら、5,000円を払う必要はないかもしれません。
家賃+2万円なら慎重に考えたい
差額が月2万円になると、年間24万円、2年間で48万円です。
ここまで差があるなら、
「高い階だから」
という理由だけではなく、何が具体的に変わるのか確認したいところです。
東京タワーが見える。
隅田川が見える。
角部屋になる。
大幅に日当たりが良くなる。
広さも違う。
というような明確な違いがあるなら納得できます。
「何階上がるか」ではなく、
「毎月2万円で何が変わるか」。
この考え方が重要です。
在宅勤務なら高層階の価値が上がることも
在宅勤務が多い方は、日中に部屋で過ごす時間が長くなります。
そうすると、窓から見える景色、明るさ、前面建物との距離、カーテンを開けられるか、といった条件の価値が高くなります。
反対に、平日は朝早く出て夜遅く帰る生活なら、眺望に毎月1万円払うより、駅近や広さを優先した方が満足することもあります。
結局、階数の価値も自分が家でどれくらい時間を過ごすかで変わります。
高層階=夏でも快適、とは限らない
高層階で前面が大きく開けている住戸は、窓から日差しが入りやすい場合があります。
大きな窓や西向きの住戸では、季節や時間帯によって室温への影響を感じることもあります。
「高層階だから快適」と決めつけず、方角・窓面積・日差しの入り方まで確認しましょう。
強風が気になることもある
高層階では、建物や天候によって風を強く感じることがあります。
ベランダを頻繁に使いたい方、洗濯物を外干ししたい方は、建物の利用ルールも含めて確認しておきたいところです。
眺望だけでなく、実際にベランダをどう使えるのかも大切です。
高層階が向いている人
高層階が向いているのは、例えば次のような方です。
- 眺望を重視したい
- カーテンを開けて暮らしたい
- 日当たりや開放感を重視したい
- 在宅勤務が多い
- 道路からの視線を避けたい
- 夜景を楽しみたい
こうした条件に当てはまるなら、多少家賃が上がっても高層階を選ぶ価値を感じやすいでしょう。
低層階が向いている人
一方で、低層階が向いている方もいます。
- 家賃を抑えたい
- 外出が多い
- 眺望にこだわらない
- エレベーター待ちを避けたい
- 駅距離や広さを優先したい
- 高い場所が苦手
高層階というだけで家賃を上げるより、毎日使う設備や広さに予算を回した方が満足度が高い方もいます。
不動産屋なら階数をこう比較する
同じマンションで複数の部屋が募集されているなら、単純に家賃と階数だけを比較するのではなく、次の順番で見ます。
- 向きは同じか
- 間取り・広さは本当に同じか
- 前面建物が何階まであるか
- 景色はどこから変わるか
- 日当たり・明るさが変わるか
- 道路や周囲からの視線はどうか
- 騒音に差があるか
- 差額はいくらか
そして最後に、
「その差に毎月いくら払えるか」
を考えます。
まとめ|階数ではなく「階数で何が変わるか」に払う
同じマンションでも、高層階の方が家賃が高くなることはあります。しかし、それは単純に「上の階だから高い」という話ではありません。
眺望。
日当たり。
前面の抜け。
プライバシー。
騒音。
住戸位置。
こうした条件が階数と一緒に変化するため、家賃差が生まれます。
「10階だから+1万円」ではなく、
「+1万円で何が良くなる?」
と考えてみてください。
3階でも前面が大きく開けていれば十分明るいかもしれません。逆に15階でも目の前に別の建物があれば、期待していた眺望ではないこともあります。
中央区のお部屋探しでは、階数という数字だけで判断せず、実際の窓の前・明るさ・景色・生活動線まで確認して比較することが大切です。
そして最終的には、
「自分は何に毎月1万円払っているのか?」
これを考えると、自分に合った階数が見えてきます。
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