おとり物件ってまだあるの?2026年の賃貸事情
おとり物件ってまだあるの?2026年の賃貸事情
SUUMOなどで気になる賃貸物件を見つけて問い合わせたところ、「申し訳ありません。先ほど申込みが入りました」と言われた経験はありませんか?すると、「これっておとり物件だったのでは?」と思ってしまう方もいると思います。
では、2026年現在、おとり物件は本当にまだ存在するのでしょうか。結論から言えば、おとり広告は禁止されていますが、残念ながら違反事例が完全になくなったわけではありません。
一方で、問い合わせた物件がすでに終了していたからといって、すべてがおとり広告というわけでもありません。賃貸市場では、申込み・契約・広告更新のタイミングに差があるため、悪意がなくても掲載中の物件が直前に終了していることがあります。
「問い合わせたら終わっていた」
=
「おとり物件」とは限りません。
今回は、中央区で賃貸物件をご紹介している不動産会社の目線から、「おとり物件とは何なのか」「2026年でもあるのか」「普通の募集終了とどう違うのか」を分かりやすく解説します。
そもそも「おとり物件」とは?
一般的に「おとり物件」と呼ばれているものは、実際には契約できない物件などを広告して、お客様から問い合わせや来店を集め、別の物件を紹介するために利用する広告です。
例えば、相場よりかなり安い家賃の魅力的な物件を掲載して問い合わせを集め、「その部屋は今決まりました。でも似た物件がありますので来店してください」と別の物件へ誘導するようなケースです。
不動産広告のルールでは、実際には存在しない物件、存在していても取引できない物件、存在していても取引する意思のない物件などを広告することは禁止されています。
「安い物件を載せること」が問題なのではなく、
「実際には契約できない物件で集客すること」
が問題です。
2026年でもおとり広告はある?
残念ながら、2026年でもおとり広告に関する違反事例は確認されています。
契約済みや入居済みとなった物件を削除せず、長期間掲載し続けていたケースなどについて、不動産広告をチェックする公正取引協議会から措置を受けている事業者があります。
つまり、「昔の不動産業界にはあったけれど、今は完全になくなった」という話ではありません。インターネット広告が中心になった現在でも、広告情報を適切に管理することは不動産会社にとって非常に重要な業務です。
ただし、ここで注意したいのが、「掲載中なのに契約できなかった」という事実だけでは、意図的なおとり広告だったかどうかは判断できないということです。
なぜ「掲載されているのにもうない」が起きる?
賃貸物件は、ネットショップの商品在庫とは少し違います。一つの部屋を複数の不動産会社が紹介していることがあり、そのうち一社のお客様が申し込めば、他社が掲載している情報も募集終了になります。
例えば午前10時に空室確認したときには募集中でも、午前11時に別のお客様が申し込み、午後1時に問い合わせたときには終了していることがあります。
特に中央区の駅近・築浅・家賃が相場より手頃な物件などは動きが早く、「昨日見たときは掲載されていた」「今朝もSUUMOにあった」という物件でも状況が変わっていることがあります。
賃貸では、
「広告が消える瞬間」と
「申込みが入る瞬間」は同時ではありません。
広告を削除するまでにはタイムラグがある
物件に申込みが入った場合、管理会社や貸主から募集終了の連絡が入り、それを確認して各広告媒体の掲載を停止します。しかし、情報の伝達やサイトへの反映には一定の時間差が生じる場合があります。
例えば午前中に申込みが入った物件が、その日の夕方までサイト上に残っていることもあり得ます。そのため、問い合わせた瞬間に「先ほど申込みが入りました」と言われても、それだけでおとり広告と判断することはできません。
問題なのは、契約済みなどで取引できないことを把握しているにもかかわらず、集客目的で意図的に掲載を続けるようなケースです。
「申込みあり」と「契約済み」は違う
賃貸物件では、申込みが入った時点で募集を止める物件もあれば、契約締結まで二番手申込みを受け付ける物件もあります。そのため、「申込みが入った=絶対に契約できない」とも限りません。
一番手の審査が否決になったり、申込者がキャンセルしたりして、再び募集されることもあります。
不動産会社に問い合わせたときは、「終了していますか?」だけではなく、「申込みが入っている状態ですか?契約済みですか?二番手は受け付けていますか?」と聞くと状況が分かりやすくなります。
こんな対応なら少し注意したい①「とにかく来店してください」
問い合わせた物件について詳しい説明をせず、「まだあります。まず来店してください」と強く来店を促される場合は、少し慎重に確認してもよいでしょう。
もちろん、本人確認や詳細な条件整理のために来店を案内すること自体がおかしいわけではありません。しかし、「まだ募集していますか?」という単純な質問に対して空室状況を答えず、来店だけを強く求めるのであれば、物件の状況をもう少し確認してみてもよいと思います。
例えば「現在募集中ですか?」「内見できますか?」「申込みは入っていますか?」と具体的に質問してみてください。
こんな対応なら少し注意したい② 内見できない理由が毎回変わる
「オーナーが今日はダメと言っています」「鍵がありません」「急に水漏れしました」など、具体的な確認ができないまま内見を断られ、すぐ別物件を勧められる場合も少し注意したいところです。
もちろん、本当に鍵の手配ができないケースや、退去前で内見できない物件もあります。その場合は、「退去予定なので○日以降なら内見可能です」「現在申込みが入っています」など、通常は理由を説明できます。
一つの言葉だけで判断するのではなく、説明に一貫性があるかを見ることが大切です。
こんな対応なら少し注意したい③ 相場より極端に安い
前回の記事でもご紹介しましたが、中央区でも相場より安い賃貸物件は存在します。築年数、1階、駅距離、設備、定期借家など、安い理由がきちんと説明できる物件なら問題ありません。
一方で、周辺相場が15万円前後なのに、ほぼ同じ条件で9万円など、極端に条件が良い場合は「なぜ安いのか」を確認してみましょう。
安いこと自体を疑うのではなく、築年数・階数・契約形態・入居時期など、家賃差の理由が説明できるかを見ることが重要です。
こんな対応なら少し注意したい④ 問い合わせ後もずっと掲載されている
「その物件はもう契約済みです」と言われたにもかかわらず、その後も何週間・何か月と同じ広告が掲載され続けている場合は注意が必要です。
一時的な掲載タイムラグであれば、通常は情報更新に伴って削除されます。一方、取引できない状態を把握しながら長期間広告し続けているのであれば、問題のある表示に該当する可能性があります。
2026年に公表されている違反事例にも、契約済み・入居済みとなった後も長期間広告を継続していたケースがあります。
「現地集合できますか?」と聞けば分かる?
インターネットでは、「おとり物件か確認するなら現地集合を希望すればいい」と言われることがあります。
確かに一つの確認方法にはなりますが、現地集合を断られたからといって、おとり広告とは限りません。鍵の受け取り方法、管理会社のルール、本人確認、案内方法などによって、店舗集合が必要になる場合もあるためです。
そのため「現地集合できるか」だけを判定基準にするのではなく、物件の募集状況・内見可能時期・申込み状況について具体的な説明を受ける方が確実です。
SUUMOに載っている=SUUMOが貸しているわけではない
ここは意外と誤解されやすい部分です。
SUUMOなどのポータルサイトは、不動産会社が登録した物件情報を掲載するプラットフォームです。実際に物件情報を登録・更新するのは掲載している不動産会社側になります。
そのため同じマンションの同じ部屋が複数の不動産会社から掲載されていることがあります。一社が募集終了を把握して広告を削除していても、別の会社の掲載が残っているということも起こります。
検索結果の掲載件数を、そのまま「空室の数」と考えない方がよいでしょう。
同じ部屋が10件出ていても「10部屋空いている」わけではない
例えば同じマンション名・同じ階・同じ家賃・同じ間取りの物件が何件も表示されている場合、複数会社が同じ1室を掲載している可能性があります。
そのためSUUMOで「中央区・1K・15万円以下」と検索して300件表示されたとしても、実際に300種類の空室があるとは限りません。
不動産屋は、マンション名、階数、号室、面積、家賃、間取りなどを確認して、同じ住戸ではないかを整理しながら物件を見ています。
「ネットに載っていない物件」もある?
反対に、現在募集中でもSUUMOなどのポータルサイトに掲載されていない物件があります。
募集を開始したばかりで広告掲載が間に合っていない、広告掲載を制限している、管理会社から不動産会社間だけで情報が共有されているなど、理由はさまざまです。
そのため、SUUMOは非常に便利な検索ツールですが、「SUUMOにある物件=市場にあるすべての物件」ではありません。
おとり物件を怖がりすぎると、逆に部屋探しが難しくなる
「問い合わせて終わっていたらおとり物件」と考えてしまうと、人気物件ほど問い合わせしにくくなってしまいます。
中央区では、駅近・築浅・比較的家賃が抑えられている部屋などは、実際に短期間で申込みが入ることがあります。良い物件がすぐなくなること自体は不自然なことではありません。
重要なのは、終了していたことではなく、終了後の不動産会社の対応を見ることです。
信頼できる不動産会社ならどう対応する?
問い合わせた物件が終了していた場合、まず現在の状況を説明します。そのうえで、お客様の希望条件を確認し、同じエリア・家賃・広さなどから別の候補を探します。
ここで大切なのは、「問い合わせた物件より高い部屋へ誘導する」のではなく、なぜその物件が気になったのかを確認することです。
例えば「人形町徒歩5分だったから」「25㎡以上だったから」「家賃13万円だったから」という理由が分かれば、その条件を軸に別の物件を探せます。
物件が終わっていることより、
「その後どんな提案をされるか」を見る。
不動産屋に問い合わせるときはこう聞く
気になる物件を見つけたら、「この物件まだありますか?」だけでも問題ありません。ただ、もう一歩具体的に聞くと状況を判断しやすくなります。
- 現在も募集中ですか?
- 申込みは入っていますか?
- 室内を内見できますか?
- 退去予定ならいつから内見できますか?
- この条件で契約できますか?
- 同じ部屋が複数掲載されていますか?
このあたりを確認すると、「募集中だけれど退去前」「一番手申込みあり」「二番手受付可能」など、単純な空室・満室だけでは分からない状態まで確認できます。
2026年は広告チェックの仕組みもある
現在、不動産業界では公正取引協議会や不動産ポータルサイト事業者などによって、違反広告に関する情報共有や広告適正化の取り組みが行われています。
実際に契約済み物件を長期間掲載していたケースなどについて、違約金課徴などの措置が公表されています。
つまり、不動産広告は「何を載せても自由」という世界ではありません。広告表示にはルールがあり、不動産会社側も募集状況や契約条件を正しく更新する責任があります。
結局、おとり物件を100%見抜ける?
一般のお客様が広告だけを見て、おとり物件かどうかを100%判断することは難しいと思います。
なぜなら、本当に今朝申込みが入った物件と、もともと契約できない物件を集客目的で掲載していたケースは、検索画面だけを見れば同じように見えるからです。
だからこそ、広告そのものだけで判断するより、不動産会社へ問い合わせたときの説明を見ることが大切です。
募集状況をきちんと説明してくれるか。質問に答えてくれるか。終了していた場合に希望条件に近い物件を提案してくれるか。こうした対応の積み重ねから判断していくのが現実的です。
まとめ|2026年でも「おとり広告」はゼロではない。でも全部を疑う必要もない
2026年現在でも、おとり広告に関する違反事例は確認されています。そのため、「もう完全になくなった」と言い切ることはできません。
一方で、SUUMOなどに掲載されている物件へ問い合わせて「もう申込みが入りました」と言われたからといって、それだけでおとり物件とは限りません。
賃貸市場では、申込みが入るタイミング、管理会社から情報が伝わるタイミング、広告を削除するタイミング、サイトに反映されるタイミングが完全に一致するわけではないからです。
見るべきなのは、
「物件が終わっていたか」ではなく、
「なぜ終わっているのか説明できるか」。
そして、相場より極端に安い、いつ問い合わせても内見できない、契約済みと言われた後も長期間掲載されている、質問しても募集状況を答えてもらえない、といった場合には少し慎重に確認してみてもよいでしょう。
SUUMOなどのポータルサイトは、お部屋探しに欠かせない便利なツールです。ただし、ポータルサイトは「現在の空室を保証する画面」ではなく、物件を探すための入口として利用するのがおすすめです。
ネットで候補を探す。不動産会社で最新状況を確認する。そして現地で答え合わせをする。この3段階で考えると、中央区のお部屋探しはかなり分かりやすくなります。
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センチュリー21 共栄不動産では、日本橋・人形町・茅場町・八丁堀・築地・新富町・月島・勝どき・晴海など、東京都中央区を中心に賃貸マンション・売買物件をご紹介しています。
「SUUMOで見つけた物件がまだ空いているか確認したい」
「同じ部屋が何件も掲載されていて違いが分からない」
「問い合わせたら終了していたので似た物件を探してほしい」
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